飲み物、WORLD COOKING RECIPE

山ぶどう酒の試作

山ぶどう採り
  関西の標高約800以上の山には山ぶどうが自然繁殖しています、実をつける木は少ないですが
  谷を歩くと時々山ぶどうに遭遇します、ジャングルの中をたくみにつるを伸ばしお日さま恩恵をうけ
  たつるだけに実をつける貴重な山ぶどうに感激します、木によじ登りつるを引き寄せ実を採る、
  これは命がけですね。
作り方
  房を洗わずに梗をとり除き(洗うと糖分をアルコールにする酵母菌が流れてしまう)、果粒の皮を
  破(つぶす)りホーロー、ガラス容器に入れる、容器は約20−30パーセントの空間があること、
  発酵が進むと炭酸ガスの力で皮が上に持ち上げられる。

  3−5日頃から発酵が始まり表面より押し上げられた山ぶどうの皮を攪拌しジュースに混ぜ込む、
  混ぜ込むことにより雑菌が少なくなるために仕上がりの期待が大きくなる、発酵温度を低温(15
  ℃前後)、酵母の作用によって、果汁内に含まれている糖分がアルコールと炭酸ガスに分解され
  ます。

  ローゼの場合は皮とジュースを3日ぐらいで別にする。赤ワインは10−15日間皮とジュースを一
  緒に発酵させると、皮からの色素がワインに溶け出し赤ワインの色になる。

  ガーゼで搾り酸味強いときはワインの約5パーセントの砂糖を入れ後発酵させる。

  滓(おり)引き、滓は後発酵が終って炭酸ガスの発生が止まった後に、酵母・酒石・果肉繊維などが
  沈殿し底にたまったもの、数回繰り返す、約6ヶ月。

  おりを除去すると、ワインは樽熟成の段階に入ります、樽、ビンに入れ温度変化の少なく湿度80%
  ぐらいが良い保管場所です。

  4月10日に試飲、おりを除去した、酸度が強いために砂糖を葡萄酒の7パーセント加えました、砂糖
  を入れる前Brix5、加えた後11。

  4月16日試飲、山葡萄の濃厚な素晴らしい香りと強いボデーで美味しい。

  試作データー (葡萄5Kgから出来上がり2.8Kg)
  2003年9月27日 28日 10月1日  4日  6日  8日 11日 2004年4月10日       16日  20日
  pH  →  2     2      2    3    3   3    3      3                3      (巻き取りpH試験紙)
  Brix → 14    14     12  9.5    9   9    8      5 砂糖7%加えた後11  11   11 (手持ちBrixメーター)

  翌年6月に瓶に移しキルクの蓋えをして温度変化の少ないところに保管する。
  
  
  
  写真左の上から右に順番: 果粒の皮を破、7日後の発酵中、7日後の皮が炭酸ガスで押し上げられたところ、
  14日後にガーゼで搾ったところ、18日後に滓(おり)酵母・酒石・果肉繊維などが沈殿し底にたまったもの
  (ビンの底に紫色の沈殿物)
  
素材写真
  山ぶどう(雨の多い年はBrix14ぐらい pH3、雨の少ない年Brix約17 pH3、一粒約1グラム)
  
  2004年06月11日瓶に詰める
  2004年04月10日砂糖を加える
  2003年10月15日酵母・酒石・果肉繊維などが沈殿し底にたまったもの
  2003年10月11日ガーゼで搾り追加
  2003年10月08日発酵中追加
  2003年09月28日果粒の皮を破(つぶす)り